色んなニュースが重なりますね。例の整形男、市橋なんとかの逮捕と森繁さんの訃報。今、ニュースをつけてへえ、と思って、何を書こうと思ったのか忘れてしまいました。でも、帰ってすぐにニュースを見るというのもオヤジっぽいのかな。
だって、若者は携帯でニュースを知るわけでしょう。テレビのニュースを見ないと一日が終わらない感じなのは、やっぱり20世紀的なのかもしれませんね。20世紀が始まってから110年か。森繁さんは96歳。20世紀が始まってから数年で生まれた人なんですね。
オヤジとほとんど同じ年だったんですよ。大正2年生まれか。オヤジは明治45年生まれだったから一年下か。時代の証人。どんな人にも終わりが来る。それが早いか遅いかということなんだろうなあ、と思ったりしますが。
もちろんお会いしたことはないです。同世代ということもあるんでしょうね。オヤジが好きでしたね。テレビの「7人の孫」を見ては「自分もああいう老後を迎えたい」というのが口癖でした。7人とまでは行きませんでしたけど、孫には見守られて死にましたけどね。
森繁さんのことじゃなくて自分のオヤジの話になってますね。でも、そういうことでもあるんでしょうね。時代を象徴する人というのは、その人個人ではなく、みんなの人生の象徴になってる。その人を語ることが自分の人生を語ることにもなる。
昔、ラジオ番組をやってたんですよねえ。ニッポン放送だったか文化放送だったか。「今晩は、森繁久弥です」というタイトルでしたね。昭和40年代の初めかな。最後に「友よ、明日泣け」というのが決まり文句でしたって、この話、前に書いた気もしますね。
俳優さんですけど、歌も歌ってましたからね。「知床旅情」は有名ですけど、僕は違うんですよ。子供のころ、「銀座の雀」という曲が好きだったですね。”おいらは銀座の雀なのさ”っていうひょうひょうとした哀愁のある歌なんですけど、今、ネットで見たら昭和30年のヒット曲でした。
昭和30年の銀座かあ。「ALWAYS」の3年前だ。僕は小学生だ。「銀座の雀」が好きだったのか、と、自分を振り返ってますね。だから言ったじゃないですか、時代を象徴する人は、その人を語ることが自分を重なりあわせることになるって。
とか言ってるうちに最終の新幹線が東京駅に着きます。整形男はどんな風に降りてくるんでしょうか。曲はもちろん「銀座の雀」であります。じゃ、おやすみなさい。