ねえ、こういう結末を誰が想像したでしょうか。もちろん、いつ何が起こるか分からないわけで全く起こりえないことではなかったんでしょうけど、どこかで絵に書いたような感動ドラマを期待していたことも確かでしょう。でも、現実は、そんな風に予定調和には行ってくれませんでした。
幻の「つま恋」、そして、NHKホール。一縷の望みはあったわけですが、人間の身体には限界もあるし、どんなヒーローでも生身の人間なんだと思い知らされました。これはもう仕方ないとしか言いようがないでしょう。誰を非難することもできないし、受け入れるしかありません。
昨日はコンサートツアー事務局の人たちと飲んでしまって、若干深酒になりました。一番無念なのが本人であることは間違いないですが、それぞれにいろんな感慨があるのは、みなさんと一緒です。でも、健康でさえあれば、まだこの先に機会もあると思いたいです。
そう、こんな中で、という感じもあるんですが、2004年にぴあから出した「豊かなる日々」が角川から文庫になって明日発売になります。忘れてました。先方は「つま恋」に合わせたということでした。でも、こういう事態になって改めて読み直すと、この5年間の拓郎さんのありようがいかに劇的にハードだったかが実感できると思います。
だって、ガンだったんですからねえ。しかも肺ガン。送られてきた見本本を読んでいて、改めて言葉を失いました。とはいうものの、昨日から喪失感めいた空白感があるのも否めません。これは時間がかかるかもしれませんね。淡々とした日常に戻る努力をしましょう。
明日は「J-POPマガジン」。オレンジレンジの後編です。新作アルバムは、SF映画的力作です。というわけで、曲は、レンジにしよう。シングルにもなった曲ですね。「瞳の先に」。じゃ、おやすみなさい。