改めて、沖縄にはそういうイベントライブを見に行くのが主目的でした。「J-POPマガジン」は会場から生中継したわけですが。西原町の西原マリンパークというところでした。海沿いの野外公園。公園は大体野外だね(笑)。野外公演と公園が一緒になってしまいました。
うたの日というのは2001年にBEGINが音頭を取って始まったイベントです。簡単に言うと「うたに感謝する日」。沖縄は戦争中、歌うことを禁じられていたんだそうです。色んな事が禁じられてきた島ですけど、戦時中は、歌うことも御法度だったんですね。
それでも、オジイやオバア始め、沖縄の人達は、人目につかぬように歌い続け、苦難の時代を乗り越えてきた。つまり、今の沖縄があるのは、戦争があったからではなくて、歌があったからなんだ、というのがそもそもの趣旨。一回目は沖縄戦が終結した6月23日、慰霊の日でした。
そんないきさつも今回初めて知ったんで、偉そうなことは言えないんですけどね。それが、回を重ねて、今になって、去年からフリーコンサートして行われるようになっているんですが、さすがにフリーですから、人も多く集まって、3万人以上はいたでしょうね。
そういう成り立ちもあるんでしょうね、いわゆる夏フェスとは少し空気も違ってました。家族連れも多かったですし。僕の今年最初の野外としてはなかなか印象深かったですよ。津波信一さんという沖縄で自分の劇団も持って人気というタレントさんのトークも絶品でしたし。ああいう人がいるんだなあと思いました。
まあ、東京の人達は、自分たちが世界だと思ってますから、地方でのことにそんなに関心を持つことも少ないんでしょうけど、それが思い上がりにつながったりするわけですね。地方には、そういう才能ある人がいますよ。聞いていて嫌になるくらいでした。
一応、会場から生放送とかやっているわけですけど、こちらはしゃべりのプロとは言えませんし。若干恥ずかしくなったりしました。今更、そんな情けないこと言ってどうする、という感じですけどね(笑)。でも、BEGINと話しをしたのは10数年ぶりでしたけど、良いバンドになりました。
遠藤賢司さんも60才を超えたとは思えないはじけぶりでしたし。20年ぶりくらいに見たさだまさしさんも、手練れぶりを存分に発揮してました。沖縄在住のバンド、かりゆし58号、石垣島出身の女の子二人組、やなわらばも雰囲気がありました。BOOMのコーラスで知ったクラウデイア・大城さんも、風のような歌声を聞かせてくれてました。
普段、そんなに接する機会のある音楽ではないですけど、沖縄の音楽には癒されます。波と風の詩、という感じですね。三線の音は、波の音に良く合います。その土地の風土が育んだ音楽というのは絶対にありますよ。
で、その翌日、小田さんの宜野湾野外劇場。西日を浴びて暑そうでしたけど、体育会的熱情溢れる良いコンサートでした。てな感じの沖縄だったわけですけどね。さすがに暑さには参りそうでしたけど、海を見ているだけで気持ちが穏やかになるのは沖縄ならでしょう。
那覇の地元の工芸品を扱う店で買った、高木凜さんという女性が書いた「沖縄独立を夢見た伝説の女傑・照屋敏子」という本が面白くて、飛行機の中からずっと読んでます。高木さんという女性は脚本家で赤坂で沖縄料理屋さんを開いている方のようです。
小学館ノンフィクション大賞受賞作でした。力作です。というわけで、どうにかこうにか東京モードに切り替わってます。今日の曲。この間、「島人ぬ宝」でしたけど、新曲を。「僕らのこの素晴らしき世界」を。じんわりした良い曲ですよ。じゃ、お休みなさい。