三日目だったんですけどね。16日から始まって、今日が三日目の最終日でした。昨日、ちょっと書きましたけど、結局、今日しか行けなかったんですけど、見応えありました。三日とも見られないのが残念だったと思わせる良いイベントでしたよ。気合いも入っていて中身も充実してました。
あ、東京環境会議というのは、apbankが主宰するイベントです。すでに「つま恋」で二回やっているフェスとは同じ流れの中にあるんですが、東京の都心で、しかも、クラブに集まるような若い人達に向けたものという、フェストは若干違う意図も持ったイベントです。
場所が新木場のスタジオコースト。クラブイベントに使うことの多い会場で、僕も初めてでした。でも、かなり大きいです。東京湾を望む倉庫街の一角。やっぱり会場にはフードコートもあったりしましたけど、客層もフェスとはかなり違ってました。
顔ぶれとして一番大きいのはミスチルが出ないことでしょう。フェスを二回見えて思ったんですが、やっぱり客席にいるのはミスチルのファンがかなりをしめていて、彼らの好意に支えられているという側面も感じたんですね。
もし、apbankそのものの趣旨を伝えるとしたら、ミスチルとは別の形をとることが必要かなと思ったりしてたんですが、それがこの東京環境会議だったんでしょう。最初、”会議か”と思ったんですが、それはapbankに対して”銀行かよ”と思ったのに似てました。
一見、音楽と異質な印象もあるネーミングをつけて、敢えてそこに踏み込んでゆく、という点は共通してる気がしました。逃げない、妙に薄めない。それは小林武史さんの生き方なのかもしれません。真っ正面からのイベントでした。
だって、出演者もすごい。そして、語られていることも大まじめです。地球温暖化とはなんぞやということを学術的な側面、科学的な説明もありましたし。話題になっている、ゴアもとアメリカ副大統領の映画「不都合な真実」の紹介など、まさに”会議”でした。
シリアスさから逃げないで、それ以上の音楽的なクオリテイでフォローする。だって、出演者が、絢香とクリスタルケイと岡村靖幸ですよ。KURAVAもいましたし。しかもシークレットで出たのがAIとエンドリケリ・エンドリケリと、何と井上陽水ですよ。
ドメジャーと言いますか。一番沢山の人に届くための戦略と言いますか。多くの人に届かないと意味がないという使命感とでも言いますか。こういうイベントにありがちなテーマが先行して、音楽的な中身が乏しいということが全くない。それはフェスト同じですね。
シンポジウム的な討論も入れて、何と5時間。スタンデイングですよ。もし、それだけの中身じゃなかったら立ってられなかったでしょうね。持ちこたえられたのがうれしい(笑)。さすがに腰が重くなって、終わってから駅まで歩くのがが結構辛かったですけど(笑)。
でも、地球は待ったなしですね。地球に優しいとか言ってる場合じゃない感じです。22世紀には人が住めない星になるかもしれない。僕らはさっさといなくなってしまいますけど、子供達は大変ですよ。このイベントがともかく若い人に届くことを一義的にしているのはそういうことでもあるんだと思いますね。
宇宙船地球号という言葉は72年かな。カナダのヒッピーが使い始めた言葉だったと記憶してます。当時は突出したメッセージでしたけど、今は、もっと一般的ですよね。それは、喜ぶべきことかどうか分かりませんが。35年前は、ここまで危機的じゃなかったですものね。ヒッピー的なライフスタイルは、今や、当たり前になっているという気もしました。
apbankは、これまでの音楽が踏み込まなかった領域に踏み込んで、そこで責任を負おうとしている。このイベントもここから始まるのでしょう。ということで、今日最後の曲です。シークレットゲストとして最後に圧倒的な声を聞かせてました。陽水で「最後のニュース」。じゃ、お休みなさい。