やくざ映画とは言わないんですよね。任侠映画。侠客映画。昭和残侠伝とか日本侠客伝。60年代後半、一斉を風靡した東映映画の人気シリーズであります。主演をしていた一人が松方弘樹さん。昨日、なくなりました。
74才なんですねえ。そんなに違わない。当時は、かなり年上に見えました。そういうものなのかもしれませんね。学生時代もそうですけど、若い頃は、一つ二つ上くらいでも、相当に大人に見える。彼がすでにそれだけスターだったということでもあるんでしょうね。
高倉健さんを中心に松方弘樹さん、鶴田浩二さん。皆さん他界してしまいました。そういう意味では、ずいぶん時間が経ったんですよね。今朝のスポーツ新聞の出演作リストを見ながら、改めてそう思いました。この辺は見てるなあとかね。
新宿に昭和館という名画座がありましたからね。名画座とは言えないか。地下の三番館というか。やくざ映画三本立てとかやってました。オールナイト。煙草の煙がもうもうとしている。今思えば荒んでるよなあ、と思うんですけど、あの頃は、そういう空気が居心地が良かったんでしょうねえ。
あれは何だったんでしょうねえ(笑)。というようなことが最近多い。その頃、第一線だった方達が他界されてるからでしょうけど。その都度、振り返ったりする機会になってます。そして、時間が経ってるなあと思うんですよ。
音楽はそうじゃないですからね。僕だけかもしれませんけど、どっかで繋がってる。40年前、45年前の音楽でもそんなに古い感じがなかったりする。あれは、不思議だなと思いますね。ふっとあの頃に戻ったりする。でも、そんなに過去という感じがしないんです。
やくざ映画は、そういう感じじゃないですね。どっかで切れてるせいかもしれません。あの頃だけ、あの時代だけしか見てませんからね。いきなり振り返ってしまう。妙な感慨に捕らわれてしまうわけです。あれは何だったんだろうなあ、という感じですね。
ちょっぴり恥ずかしくもあったりね。そのくせ、もう一回見直してみようかなとかね。そう、もう一回見直してみよう、というのが年の証拠なのかもしれませんね。引退したら、若い頃に好きだった映画を見直そうとか、あれね。
揺れますね(笑)。そういう年なんでしょう。新しいものに出会いたい、新しい刺激を受けたい。今、何が起きているか見届けたい。そうやって生きてきたわけですからね。その一方で、もういいんじゃないか、と思ったりする。
だからと言って、今、やくざ映画ばっかり見ても楽しくなるとは思えないわけで、結局、そこには行かないわけですけどね。というようなことを書いて、自分の中の気持ちの整理をしているわけですよ(笑)。色んな事があったけど、やっぱり今が良いと思いたい。例え、歯がボロボロでも(笑)。
また、歯、ですよ。一時収まっていたブリッジがまたうずいてる。もう駄目でしょうね。これも今年の課題ということになりそうです。結構大変そう。頑張らないと。というわけで、今日も寒いです。ここでも零下です。凍ってます。曲ですね。高倉健さん、「唐獅子牡丹」。
桑田さんがカバーしてましたよ。彼は「健さんはマディ・ウオーターズみたいだと思った」と言ってました。ストーンズが影響されたブルースの巨人ですよ。彼らしいでしょう(笑)。そういう気分で行きたい。じゃ、お休みなさい。