無事終わりました。何だか気が抜けたみたいになりました。FM COCOLOをキーステーションにインターFMでもネットしている「J-POP LEGEND FORUM」の10月の特集、作曲家の中村八大さんの3週目のゲスト。本命、真打ち、秘密兵器、じゃない、歴史の証人、まさにLEGENDの登場。
八大さんが作曲、彼が作詞家としてデビューした水原弘さんの「黒い花びら」から八大さんの晩年までを一気に辿ってしまうインタビュー。今まで聞きたかったことをかなりストレートにぶっつけてしまいました。そうだったんですか、という連続でした。
妙な言い方ですけど、間に合った、という感じでしょうか。彼はパーキンソン病をカミングアウトしていて、今日も車椅子でお見えになりました。打ち合わせの時は、ご自分でもうまく言葉が出てこないことがあるので、とこちらを気遣ってくれてたのですが、本番になったら一変。目も輝いて、言葉も的確、質問に対してユーモアも交えつつ、流ちょうに答えて頂きました。
とは言え、1時間くらいになると「そろそろ限界」と言われてましたから、ご自分の状態をお分かりになるんでしょうね。体内時計。しゃべりのプロ、トークの達人ぶりを堪能させて頂きました。それでも、思うようにならない身体に「悔しい」と何度もつぶやかれてました。
その頃をご存じない方はお分かりにならないでしょうけど、永さんの書かれた詞は、それまでの日本の歌謡曲と全然違ったんですよ。「上を向いて歩こう」も[見上げてごらん夜の星を」も、とっても平易。誰でも分かる普段の言葉。八大さんが、そういう言葉を求めていたということも知りました。
その頃のことだけでなく、八大さんが「スキヤキ」で全米一位を取り、人気作曲家になってからの葛藤や苦悩、一人の人間としての幸福観に至るまで至近距離でご覧になっていたからこその言葉のか数々、一回の番組では勿体ないくらいの話が満載でありました。ほんとにありがとうございました。
僕は、二年前かな、永さんのTBSのラジオに呼ばれたことがあって、お話はしてるんですけど、自分の番組ですからね。それは違いますよ。光栄でした。間に合った、という感じには、そういうこともあったんだと思います。というわけで、曲だ。何にしよう。
そうですね、坂本九さんの「一人ぼっちの二人」が良いな。10代の時、大好きだった曲。イントロの口笛が青春。”愛されているのにさびしい僕””愛しているのに悲しい僕”という歌詞があるんですよ。
充たされているのにさびしい、特に不満もない生活なのに悲しい。その間で微妙に揺れる心理状態、それこそがJ-POPのメンタリテイなんだ、と改めて思いました。何だかハイテンション(笑)。じゃ、お休みなさい。