本屋さんに行って、雑誌売り場を見ていたんですね。音楽雑誌、減ったなあと思って目にとまったのが「ミュージュックマガジン」でした。岡村靖幸の特集をしてました。めったに買わない雑誌でもあるんですけど、こういう特集もするんだ、と思ってつい買ってしまいました。
昔は、愛読してましたけどね。70年代か。まだ「ニューミュージックマガジン」だった頃ですね。70年代の前半、72年くらいから78年くらいまでのバックナンバーはどっかにあると思いますよ。放送作家の頃は洋楽の番組の構成もしてましたし、参考にしてたはずですね。
でも、一回も原稿を書いたことがない。こういう仕事をしている人は、大きくわけて「ミュージックマガジン」系と「ロッキングオン」系に分かれるんですけど、僕はどちらでもないんです。そういう人はあんまりいないです。ある種の派閥、みたいな人脈もありますが、そこには無縁なんですね。
それが不利に思える時もあるし、気楽だと思うこともある。ま、そんなにたいした問題ではないですけどね。とは言え「ミュージックマガジン」の功績は大きかったです。音楽を語るもの、分析するもの、体系的に聞くものというある種のアカデミズムを持ち込んだのはあの雑誌、特に中村とうようさんの功績でした。
とうようさんはなくなってしまいましたが、そのイズムは雑誌には継承されている感じもしました。独自の視点という言い方も出来るんですけど、偏っているとも言える。売れている音楽にシニカルでマイナー系に肩入れしていたりね。それが個性でもあるわけですけど。
でも、普段目にしないアーテイストや洋楽の情報が多いのは新鮮でした。ボブデイランの70才トリビュートアルバムが出るんですね。CDショップに行かなきゃという感じです。そういうのは、雑誌じゃないと分からないですよ。ネットはこちらから意識的に探さないと分からないですもんね。
そうなんですよ。ネットの情報は、目的意識がないと手に入らない。雑誌は、何気なく見ていて知りうる情報が多い。新聞もそうですけどね。洋楽が売れないのは雑誌が不振ということと関係あるような気もしますね。ネットで新譜情報を探して買うリスナーがどのくらいいるのかな。
そういう意味でも雑誌、頑張って欲しいですよねえ。音楽雑誌の問題点は、レコード会社の広告で成り立っていたということがありました。それに合わせた記事作りが基本だったりしますし。今、レコード会社がそういう余裕がなくなってしまった時に、「面白い雑誌」を作れる編集者が見当たらない。
というようなことを言っても始まらないんでしょうけどね。一週間の間にそれなりに春っぽくなってる気もしました。東京駅に着いた時に、「マスクの人が減った」と思ったんですけど、インフルエンザも峠を越したようですね。でも、まだ頭がボーッとしてます。アロハ呆け、椰子の木呆けです(笑)。どっかだるいのは時差呆けかな。
明日も原稿です。というわけで雑誌の歌。あるかなあ。頭脳警察で「コミック雑誌なんかいらない」という曲を。現実が漫画だから、という歌です。現実は漫画よりもっとひどいかも、です。じゃ、お休みなさい。