GLAYさん、良かったですねえ。昨日を遥かに凌いでいた。”イッてる感じ”というんでしょうか。演奏にしろ歌にしろ、MCにしろ、何かが乗り移ったような感じで熱を帯びている。乗り移ったというと神がかっているみたいですけど、どっか現実離れしているテンションがある。
2日目というのもあるんでしょうね。神経が音や歌になりきっている感じ。もちろんやっている人たちは、どっか冷静じゃないとやれないでしょうから、そんなに上の空ということじゃないんでしょうけど、現実にはありえないような熱っぽい空間になってました。
ツアーの後半という時期も作用してると思いますね。思い残すことはないようにとか、行けるところまで行っておきたいとか、出し惜しみなし。これまでの成果や教訓とか、蓄えてきたこととか、全部出してしまいたいと言う潔さみたいなものとか。
アルバム「GLAY」の曲もCDとはかなり違う。よく成長という言葉を使いますけど、”想い”が募った曲になっている。客席との空気の中で獲得してきた重厚感とか、深みとか、スケールとか、言葉にならない感情とか、色んなものを注ぎ込み、慈しみ、育て上げるような息遣いになっている。
「Precious」とか「Satellite of love」とかは、まさにそんな演奏ですよね。初期の曲も、演奏の表情や粘りやダイナミズムが全然違う。たくましくなっている、うまくなっているということもあるでしょうし。それはまさに成長の証しでしょう。
東海道線の電車の中で、仙台じゃ、氷室さんやってるんだよなあ、とか思ったりもしてましたが。今日の横浜アリーナは、この先十年が見えた感じですよ。横浜アリーナが狭い、と思いましたから。最終日のさいたまスーパーアリーナがどうなるかですけど、この先はもっと大きいところでしょう。
これはGLAYさん(笑)だけに関してじゃないですけど、媒体関係者も含めて、もっとライブを見てほしい。見せるようにしてほしい。CDが売れないとか言う前に、ライブを見て、色んな事を確かめてほしい。観客も含めて、すべての答えはライブ会場にありますよ。
すべて、というのは、音楽業界がどうなってゆくべきかとか、毎日の生活の中で迷っていたり思うようにならないと思っていることへの答え、ということなんですけどね。と言いつつ、なかなか見たいライブに行けないジレンマを抱えてしまっているのも事実であります。
ということで、帰りは寒かったです。曲は、GLAYさんで、っていうのも何だ照れくさい(笑)。そう、三文字で完結しているというのはさんづけしやすいのかもしれませんね。「Satellite of Love」を。じゃ、おやすみなさい。