どうですか、このタイトル。かなり大上段でしょう。実は、そういう”講座”をやるんですよ。どこでかというと、NHKの文化センター。簡単に言うとカルチャースクールみたいなものでしょうか。来週、4月21日から5回。J-POPを通した日本を検証してみようと思います。
5回の内訳はこんな感じです。
1・戦争が終わって僕らは生まれた~「戦争を知らない子供たち」と「東京キッド」/焼け跡日本と歌謡曲。
2・涙がこぼれないように~「上を向いて歩こう」と「花の首飾り」/高度成長と青春ポップス。
3・古い船を動かせるのは古い水夫じゃないだろう~「イメージの詩」と「傘がない」/70年代フォークと世代の断絶。
4・この支配からの卒業~「17才の地図」と「J-BOY」/アイデンティティの模索。
5・優しい歌、忘れていた~「HOWEVER」と「優しい詩」/21世紀が開けた扉。
イメージはお分かり頂けそうですよね。それぞれの曲やアーテイストを通して、その頃の日本について考えてみる。それぞれ90分ずつあります。音楽やビデオを使いながら、進めてみようと思ってます。
お話は、今年になってから頂いたのかな。「読むJ-POP」という僕の本があるんですけど、そういう講座が出来ないだろうかという打診でした。もちろん、ありがたい話だったわけですけど、問題は、有料ということだったんですね。
企画はいろいろあったわけです。それこそ「吉田拓郎が辿った道」とか「中島みゆきの歌に見る愛と悲しみ」とか「GLAY・青春の絆」とか、アーテイストを中心にした企画は、まさに今、ラジオでやっていることでもあるわけですから、いくらでも出てくるわけです。
話していて楽しいことも請け合いなんですが、そういう話を有料でして良いのかという躊躇が消えなかったんですね。そうじゃない、一人のアーテイストに即さない、普段のラジオ番組では出来ないテーマとして考えてたら、そうなった次第です。
面白そうだなあとは思うのですが、反応はそうじゃないみたいです。お恥ずかしいと言うべきか、笑えるというべきか、申込がないらしいんですね。参ったなという感じですね。NHKのカルチャーセンターには不似合いなんでしょう。
講師のバリューにも問題があるんでしょうねって、自分で言ってますが(笑)。無名である、認知されていない。まあ、ラジオでもテレビでも聞けばプレゼントをくれますからね。お金を払ってそういう話を聞きに行こうという人はかなり物好きということになるんでしょうか。
会員が11000円。一般は14000円。5で割ると一回あたりのお値段は、いーくらだ。さ、どうでしょう。もし、ご興味とお時間とお財布の余裕がありましたら。終わってからいお茶くらいご馳走しますよ、ビールでも飲みましょうって、釣ってますね(笑)。
ヒルクライムのインタビューで、新潟から神戸にツアーで行ったら、お客さんがゼロだった、という話をしてましたけど、そういう体験が出来そうですよ(笑)。まあ、NHKのラジオの収録も兼ねるということなので、スタジオと思えば良いわけですけどね。
以前、東京医科歯科大学というところの教養部で「芸術」の非常勤講師を8年かなやってました。”ロックの歩みと僕らの時代~エルビスプレスリーから宇多田ヒカルまで”という講座でした。かなり受講率は高かったんですよ。自分で言うのも気がひけますが人気講座でした。
あれは無料ですからねえ。5回で1万円は、大変だろうなと思ってましたが、案の定であります。でも、濃い話をしますよ。一応、スケジュールを。4月21日・5月19日・6月2日・6月16日・6月30日。午後7時から8時半、青山のNHK文化センター青山教室。03-3475-1151です。
ということで、明日、会場を下見させて頂きます。曲ですね、観客ゼロを経験しているヒルクライムを。「春夏秋冬」。ニューヨーク生まれのヒップホップが日本の四季を歌うまでになりました。じゃ、おやすみなさい。